発達障害を持つ小学生が不登校に!原因と対処法を解説
「発達障害を持つ小学生がいるのですが、不登校になって家から出られなくなってしまいました」
「発達障害を持っているだけでも対応の仕方に悩むのに、不登校になったらどのように接したらいいのかわからない」
「発達障害と不登校は関係あるの?」
このように悩んでいませんか?
発達障害を持つお子さんが不登校になってしまうことは、よくあることです。
当記事では、発達障害を持つ小学生が不登校になる原因から、親御様がどのように振る舞うべきかまで詳しく解説します。
発達障害を持つ小学生が不登校になる原因

発達障害を持つ小学生が不登校になる原因を5つ挙げます。
- 先生が怖い
- 発達障害によるいじめ
- 勉強がわからない
- 生活リズムの乱れ
- 身体の不調で学校に通えない
もちろんすべてのお子さんがこれらに当てはまっているとは断言できませんが、おおむねこのような原因が考えられます。
詳しく見ていきましょう。
先生が怖い
先生が怖いと感じて不登校になってしまうお子さんが一定数います。
とくに口調が強めな先生だったりイライラしがちだったりすると、繊細なお子さんは不安症状が身体に出やすくなります。
「生徒に舐められないためにあえて強い態度をとっている」など先生側の都合もあるのでしょう。
しかし、お子さんが学校に通えなくなるほど恐怖を感じているなら、先生に態度を和らげるようお願いしてみてもいいかもしれません。
発達障害によるいじめ
発達障害を持っているお子さんは、対人コミュニケーションが苦手なため、からかいの対象になりやすい傾向があります。
もしクラスメイトとうまくやれていないようなら、学校以外に居場所を作ってあげたほうがお子さんのためになる可能性が高いです。
「みんなと同じように学校に通わせなければいけない」という思い込みを取り払い、お子さんが本当に居心地が良い環境はどこか探してみましょう。
KIDS ROOMでは、発達障害のせいで学校に行きたくなくなってしまったお子さんを支援する活動をしているので、気になる方はお問い合わせください。
勉強がわからない
勉強についていけなくて学校に行きたくなくなるお子さんもいます。
とくにLDという読み書き計算に困りごとがあるお子さんの場合、周りのお子さんと比べてできないと感じ、学校に行くのが嫌になってくることも。
勉強は学校以外の場所でもできます。
お子さんの特性に合わせて、発達障害を持っているお子さんの指導を得意としている先生に指導をお願いするのもいいでしょう。
生活リズムの乱れ
生活リズムの乱れにより、朝早く登校するのが辛くなり、学校に行きたくなくなるケースも。
発達障害の特性上、興味のあることに集中しすぎて寝るのが遅くなったり寝つきが悪くなったりすることがあります。
また、原因は明らかではありませんが、睡眠を含む生活リズムが乱れやすい特性もあります。
こうした生活リズムの乱れにより、学校に行くのがおっくうになって登校できなくなるお子さんもいるようです。
身体の不調で学校に通えない
発達障害のあるお子さんは体調不良になりやすいといわれています。
自律神経のコントロールが難しかったり、感覚が過敏すぎたりして体調を崩しやすいのです。
とくに身体が大きく変化する高学年は、発達障害のお子さんが体調不良で悩みやすい時期です。
無理に学校に行かせようとせず、家を居心地の良い場所にして温かく見守りましょう。
不登校になった発達障害がある小学生を持つ親が取るべき行動

お子さんが不登校になってしまい、どうすべきかわからずに戸惑っている親御様も多いでしょう。
ここからは、親御様ができることを以下のとおり解説していきます。
- お子さんが安心できる居場所を探す
- 簡単な用事・手伝いをお願いしてみる
- お子さんが興味を持つ話題を話す
- 褒め言葉を意識して声かけする
- 他の兄弟と同じように扱う
- お子さんと適度な距離を保つ
1つずつ詳しく見ていきます。
お子さんが安心できる居場所を探す
お子さんが安心できる居場所を一緒に探しましょう。
それは自宅かもしれませんし、同じような悩みを持つお子さんが集まるフリースクールかもしれません。
学校以外に居場所があれば、お子さんも安心して暮らせるようになります。
正解は1つではないので、焦らずゆっくり探してあげましょう。
簡単な用事・手伝いをお願いしてみる
お子さんと問題なくコミュニケーションが取れる状況なら、簡単な用事・手伝いをお願いしてみるのもいいでしょう。
役割を与え、ちゃんとできたらおおげさなくらい褒めることで、学校に行けなくて引け目を感じているお子さんの自己肯定感を高めることにつながります。
たとえば料理の下ごしらえを一緒にして、ゆっくりおしゃべりしてみましょう。
楽しく話した直後なら、褒め言葉をかけても不自然な感じにならないはずです。
お子さんが興味を持つ話題を話す
お子さんと話すときは、相手が興味を持ちそうな話題を持ち出すようにしてください。
自分の興味があることならたくさん話せるお子さんが多いためです。
どんな話題に興味があるかわからなくて困ったら、まずはお子さんをよく観察してみましょう。
興味を持ってお子さんを見ることで、話のきっかけはいくらでも見つかるはずです。
褒め言葉を意識して声かけする
お子さんの自己肯定感を高めるために、できるだけ褒めることを意識しましょう。
発達障害があるお子さんは、周りと比べてできないことが多いせいで、自己肯定感が低くなりがちです。
お子さんが自信を持って外の世界に出ていけるように、親御様から愛情たっぷりの言葉をかけてあげてください。
親御様の褒め言葉が、将来的にお子さんを守る盾になります。
他の兄弟と同じように扱う
他にお子さんがいる場合は、区別せずにできる限り同じように扱ってあげてください。
変に特別扱いしないことで、不登校になったお子さんにもその兄弟にも、劣等感が生まれずに済みます。
もちろん特性や状況を鑑みてまったく同じ扱いはできないと感じるでしょうが、平等に接しようという心がけがお子さんに伝わり、わだかまりが生じにくくなります。
お子さんと適度な距離を保つ
どんなにお子さんが心配でも、適度な距離感を意識して接することが大切です。
お子さんも親御様も、それぞれが自分の時間を持つことで、気持ちに余裕が生まれます。
私は良かれと思って不登校の娘につきっきりになっていた時期があったのですが、そのせいで家庭環境が悪くなる経験をしました。
頭では不登校や発達障害について理解しているつもりでも、気持ちに余裕がない状態で接していると、劣等感や罪悪感なども相まってギクシャクしてしまうものです。
気持ちに余裕を持ってお子さんと接するために、あえて自分の時間を持つよう意識してみてください。
不登校になった発達障害がある小学生を持つ親が避けるべき行動

反対に、お子さんが不登校になったときに親御様が避けるべき行動を紹介します。
- 学校に行くことを無理強いする
- お子さんを質問責めにする
- 自分自身を過度に責める
ついやってしまいがちですが、良い結果を生まないので気をつけましょう。
学校に行くことを無理強いする
学校に行くことを無理強いすると、お子さんは余計に学校に行きたくなくなってしまいます。
たとえば「宿題やりなさい」といわれると、さらにやる気がなくなる方も多いでしょう。
学校に行けないことで困っているのはお子さん自身です。
学校に再登校してほしいと思っても、無理強いすることだけは避けましょう。
お子さんを質問責めにする
「なんで学校行けないの?」「なにかあったなら全部話してみなさい」とお子さんを質問責めにするのもやめましょう。
お子さんが話す気分になっていないのに質問責めにすると、余計に心の距離が遠くなります。
お子さんがなぜ学校に行かなくなったのか気になっても、まずは尊重する姿勢を示しましょう。
理由もいわずに学校に行かなくなったのに、親御様が受け入れてくれたと感じたら、徐々に自分から話すようになるかもしれません。
自分自身を過度に責める
「子育てに失敗したのかも…」と自分自身を過度に責めるのも絶対にやめましょう。
お子さんが登校できなくなったのは、親御様のせいとは限りません。
発達障害を持つお子さんと向き合おうとしているだけで十分ですので、自分のせいかもしれないと思い詰めることだけは避けてください。
もし子育ての方針で自信がなくなって悩んでいるなら、私たちKIDS ROOMにご連絡ください。
不登校の娘の扱いで悩んだ親として、契約していない方でも親身にお話を伺います。
発達障害を持つ小学生が不登校になって勉強しないときの対処法

お子さんが不登校になって以来、まったく勉強していないのが気になっている親御様は、以下の項目を心がけてみてください。
- 無理に勉強させようとしない
- ゲーム感覚で学べる教材を取り入れる
- オンライン家庭教師をすすめてみる
少し勉強しなくても遅れを取り戻す方法はいくらでもあるので、焦らないことが肝心です。
具体的にどう行動すべきか見ていきましょう。
無理に勉強させようとしない
お子さんのやる気がまったく出ない様子なら、無理に勉強させようとするのはNGです。
もしかしたらお子さんは今、勉強よりも自分に向き合うべき段階にいるのかもしれません。
学校に行けないほど調子が悪いなら、勉強に向かうエネルギーも不足している状態でしょう。
そんな状態のときに勉強を無理強いしても、お子さんとの関係が悪化するだけです。
まずはお子さんが元通りになるまで見守りましょう。
ゲーム感覚で学べる教材を取り入れる
お子さんに少し気力が戻ってきたと思ったら、1つの案として、ゲーム感覚で学べる教材をすすめてみましょう。
オンラインでゲームをプレイするような感覚で勉強できる教材はいくつもあるので、お子さんが興味を持ちそうなものを選んでください。
オンラインコミュニティ機能を持っている、安全なインターネットのようなサービスもあるので、交流を促したいならそちらもおすすめです。
オンライン家庭教師をすすめてみる
学校に行けなくても家族以外の人とコミュニケーションをとってほしいと考える方は、オンライン家庭教師の利用を検討してみましょう。
オンライン家庭教師なら、自宅から出ずにお子さんにぴったりの学習サポートを受けられます。
不登校や発達障害に精通している家庭教師を選べば、お子さんのメンタルや生活をサポートしてくれることも。
学校に行く代わりにオンライン家庭教師をつけてみることを、お子さんに提案してみましょう。
発達障害を持つ不登校の小学生の将来は?

いま自宅から出ようとしないお子さんを見ていると「この子は将来大丈夫かしら…」と不安になってしまう方もいるでしょう。
たしかに一度不登校になると、その後も学校に行けなくなる可能性が高くなります。
しかし、学校に行っても行かなくても、お子さんの才能を最大限のばす教育ができれば、大人になって活躍できるので心配しすぎる必要はありません。
以下の項目では、発達障害をきっかけに不登校になったお子さんが、その後どのような道を辿るのか一例を挙げてみます。
再登校して順調に進学する例も
一度不登校になったものの、通っていた学校に再登校できるようになるお子さんもいます。
お子さんの中で不登校になった原因を解決できれば、ふつうに教室に登校できるようになります。
中には、お子さんを再登校させるためのサービスを使って数日で不登校問題を解決した例も。
その後、新たな問題が起きたときに再び不登校になる可能性はあるものの、とりあえず解決するケースがいくつもあります。
定時制高校で自分に合った学び方をする
近所の学校には不登校の原因になった人がいるため、もう通いたくないというお子さんでも「やっぱり学校で学びたい」と定時制の学校に進学することもあります。
定時制の学校なら朝が苦手なお子さんでも通いやすく、小学校からの知り合いも少なくて安心できるでしょう。
進学先は、全日制普通科の高校を選ばなければいけないわけではありません。
お子さんにあったスタイルで学べるところを見つけましょう。
学校以外のところで才能が開花することも
学校には結局登校できなかったものの、家で趣味の数学とアートの才能を伸ばし”数学アーティスト”として活躍している方もいます。
「ふつうの学校に通えないなんて恥ずかしい」と親御様が決めつけて否定すると、学校に行けないお子さんは肩身が狭くなってしまいます。
しかし、そんなお子さんを認めて全肯定し、得意なことに着目してあげることで、発達障害の特性をも活かした仕事につながる可能性があるのです。
お子さんをそのまま受け入れ、得意なことに目を向けてあげましょう。
発達障害を持つお子さんに最適な居場所を見つけよう

今回は、発達障害を持つ小学生のお子さんが不登校になって悩んでいる親御様に向けて詳しく解説しました。
学校に行けなくなったからといって、将来の可能性がすべて閉ざされたわけではないため、絶望する必要はありません。
まずはお子さんを尊重し、温かく見守りましょう。
学校以外のお子さんの居場所を作りたい方は、KIDS ROOMも検討してみてください。
私自身が娘の不登校で悩んだことをきっかけに作った施設なので、ここで親御様の悩みも解決する糸口が見つかるかもしれません。
KIDS ROOMがどんなサービスを行っているか気になる方は、以下のページよりお問い合わせください。