恐怖の休み時間

とても当たり前ですが、教師からの支援は教室で行われます。

業間休みも含め、学校へ行くと休憩時間は意外と多く、当然ながら孤立していく発達障害児が多いものです。

米/ワシントン大学 言語聴覚科学研究科/ジル・ロック助教授による研究にて、発達障害児は、実際には思われているよりも他の子供達とコミュニケーションを頻繁にとったり、割と一緒に遊んでいることを発見しました。ジル・ロック助教授は、発達障害児がどのような場面で孤立を感じるか、そしてどうすればほかの人と仲良くなれる機会に変えることができるかを研究しています。

「発達障害児は、学校の休憩時間が最も困難な時間」

彼の研究によると、発達障害児は全体に対して1/3程度の時間を孤独に過ごしています。そのため、学校内での社会的スキルの習得、仲間との交流、友達づくりは限定的になると考えられてきました。しかし、定期的な観察研究を行い、これまでの研究結果とは異なったことを発表しています。

発達障害の子どもたちは、そうでない子どもに比べると、孤立してしまうことがこれまでにわかっています。人間関係をみると、発達障害の子どもたちは中心にいることはありません。しかし、今回の調査研究では、発達障害の子どもたちの活動はそうでない子どもと比べて、大きく違っているところはありませんでした。

◆行動パターン

・発達障害の子どもたちは休憩時間の25%は1人で遊ぶ

・30%の時間は友だちと遊んでいた

・残りの時間は友だちと交流はしないが、そばで過ごしてた

◆遊びの内容

・発達障害の子の半分は他の子どもと話をしたりしていた

・40%はおもちゃや石で遊ぶ

・ブランコや滑り台で遊ぶのは30%

◆発達障害児が他の子と話し始めた、または他の子の呼びかけに反応をした測定

・小学校2年生までは、平均8.3回

・3年生から5年生までは、平均6.7回

多くの場合、同じおもちゃで遊んでいたり、ゲーム中に共同で活動しているときにそうしたやりとりが行われました。やりとりのすべてがうまくいっていたわけではありません。発達障害の子には非言語的な発信が理解できなかったり、発達障害の子の呼びかけに相手が反応しないこともあるからです。努力をしたり、動機や目的があってもうまくいかないことが見受けられました。

Playground study shows how recess can include all childrenよりキッズルームが翻訳し一部引用

危機管理能力が高い方であればお気づきかもしれませんが、小4・10歳の壁で触れている年齢軸と重なり、他の児童と接触する頻度が学年が上がるごとに反比例します。小3より小4、小4より小5、小学校がいくつか再編成される中学校になれば…といったイメージを当該記事から感じました。

(※DBDマーチやODD、ギャングエイジ←この辺はまた別の機会で触れたいと思います)

つまり、親や先生等の大人が見ていない/理解していない時間に窮屈さを感じているお子様も多いという事実です。キッズルームには不登校の問い合わせが他施設に比べると多いですが、その相談者である大人側が理解していない時間が「学校復帰へ最も大きなしがらみ」という事実が存在します。

高学年になればなるほど休み時間の相談は少なくなるかもしれません。そうした実情から学校や教育センター等では一向に解決へ繋がらないポイントを、ゆっくり分析し、次のステージへパスすることもキッズルームの大切な役目だと勝手ながら思っております。

お悩みを続けるより、まずはキッズルームへご相談ください!